2022年5月22日日曜日

会議が長引くとお嘆きのあなたへ

 会議のコントロールは難しく、なかなか時間通り終わらないこともあります。特にリモートワークの職場では、「会議室がこの時間までしか使えない」とか「後が閊えている」ということもないので「ちょっとくらい長引いてもいいや」みたいな心理が働くこともあります。

長引く会議というものはだいたいパターンが決まっているので、いくつかの点に注意すればかなりの確度で時間内で終わらせることができるようになります。特に進行役を務めるときはここに書いてあることを心がけてみてください。

目的をはっきりさせよう

これは基本というか目的がはっきりしてないのに会議開いてどうすんだって感じなんですが、報告会なのか?相談なのか?意思決定が必要なのか?という部分をまず明確にしましょう。

また意思決定が必要な場合、どんな条件を満たすべきなのか?それとも単に決めの問題だから鶴の一声で決めてしまっていいのか?というのも大事なポイントです。決めの問題に5分も10分も時間を使うのはアホらしいので、ジャンケンでもアミダクジでもコイントスでもいいのでさっさと決めてしまいましょう。

そして大事なのは会議の終了条件です。どうなったらこの会議は終わりなのか?連絡事項を全員に共有できたら?相談事が解決したら?決定すべきことが終わったら?特に意思決定に関しては、「何が決まったら?」をできるだけ具体的に決めておきましょう。

議題を先に確認

今はアジェンダっていうんでしたっけ?呼び方は何でもいいですが、どんな議題がいくつかるのかを最初に把握しましょう。議題を時間がかかりそうなものとそうでないものに分け、時間配分を考えておきましょう。

資料は会議の冒頭に時間を取って各自目を通す

事前に参加者に目を通してほしい資料がある場合は、「会議が始まるまでに目を通してください」と言ってはいけません。だいたい目を通すことを忘れるか、数日前に目を通したけど会議までに内容を忘れていることが多いです。

同じ理由で、進捗報告会などで「会議が始まるまでに各自このファイルに進捗を書いてください」というやり方もうまく行きません。記入を忘れる人が必ず出ますし、そういう人は他の人が報告しているときに自分の分を記入するので他の人の話を聞いていません

事前になにかしてもらうのではなく、会議の冒頭に5分なり10分なり時間をとってそこで対応してもらいましょう。

Amazonでもこんなことやってるという記事をどこかで見た記憶があります。

内職禁止

「長引く理由」と直接の関係はないかもしれませんが、会議中に会議とは関係ないことをやり始める人がいます。たとえばプログラミングとか別の会議の資料作成とかです。あるいはSlackで誰かの質問に回答していることもあります。以前からありましたが、参加者の顔しか見えないリモート会議で拍車がかかったように感じています。

まず内職は禁止しましょう。内職をすると肝心の会議の内容が上の空になりますし、一生懸命話している他の参加者にも失礼です。それが障害対応のように今すぐやらなければいけないことであれば、逆に会議に参加している場合ではありません。

会議を始めるときに「もし会議より優先で対応しなければいけないことがあれば、会議に参加しながらではなくて会議から一旦抜けて集中して対応をお願いします。それ以外のことは会議をやりながらではなく、会議の後でお願いします」と、参加するからには会議に集中するようにお願いしましょう。

脱線コントロール

会議が時間通りに終わらない理由の8割くらいが話の脱線です。脱線や余談のほうが盛り上がったり、枝葉の細かいところに議論が集中してしまうことで本題から逸れてしまいます。

「ところで・・・」「ちなみに・・・」「そういえば・・・」といった接続詞が聞こえてきたら脱線の始まりだと思って注意してください。脱線してしまったら「ちょっと本題からそれちゃったので、今の話はまた後にしましょうか」と言って流れを戻しましょう。

脱線することで思わぬ収穫があることも時々あるので即座に戻すべきとまでは言いませんが、「3分間このまま喋らせて、収束しなければ流れを戻そう」と決めるのもいいでしょう。

決まったことは蒸し返さない

蒸し返す、と表現すると悪いイメージがありますが、そうではなく「○○にしよう」と決まったあとで

「○○だとこういう良いこともあるよな」

「これにも対応できるから良いよな」

のように決定事項をみんなで次々と褒め始めることがあります。特に知恵を絞ってうまいこと解決できて脳汁が出ているような場合にこの傾向があります。

嬉しいのはわかりますが、褒めたところで何も変わりません。決まったならこの話はおしまい。次の議題に移りましょう。

譬え話禁止

難しい話をわかりやすく説明するために「ドラゴンボールで譬えると・・・」のような譬え話を使うことがありますが、これは禁止しましょう。

譬え話をすると、「それよりこの譬えのほうが適切だ」「いやこっちのほうがいい」みたいに譬え話大会が始まって本題がそっちのけになります。

難しい話をわかりやすくするのに必要なのは、譬え(譬喩)ではなく例え(例示)です。つまり、「ドラゴンボールで譬えると・・・」ではなく「例えばこういう場合・・・」といった具体例を出しましょう。他の人にわかりやすい説明を求める場合も「具体例を出してもらえないでしょうか?」のように質問しましょう。

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